melancholy youth

since 2016.6

5/13


初オタクライブイベント参加した日のこと。新鮮な気持ちを取り敢えず書き記しておく。


各所で所用と言って誤魔化していたけど、この日は横浜に向かった。青山吉能さんのバースデーライブイベント。そういえば神奈川でライブなりイベントで赴くのは初めてのこと。というか家族だったり修学旅行だったりの集団で来たことはあったけど1人で赴くこと自体初めてだった。予てから行ってみたい箱やライブはあったけれど、漸く来る機会がこういう形になろうとは...。とはいえそれなりの年を重ねても経験したことの無いことを体感出来るというのは幸せなことなんだと思う、多分...。初めての声優の方によるコンサートイベント。遂にこんな境地まで来てしまった。前回のアルバムについての記事の際も書いてはいたがこんなに嵌るようなことになるなんて思いもしなかった。深い深い沼の中に足の指をチョチョッと付けたら吸い込まれてしまっていたかのような...。いや、まだ分からない...まだ...と言いながら自分を保っているので精一杯の状況。こういうことを書いている時点で既にもうお察しだが。

先立ってレコードを手渡しする予定があったのでそれを済ましてから階段とスロープを通ってランドマークプラザへ。綺麗な内装の中を通っていくのは少し場違いな感じがしたが、奥へ進んでいくとそれっぽい服装の人が増えてくる。というか物販の列凄いことになっている...。何だこりゃ...。一先ず整列するのを待ち並ぶ。入場して会場内へ。今回は両部参加出来る事となったが、1部は12列、2部は15列と後方側の席だった。参加出来るだけ有難い事なんだけれど。サッサと交換した飲み物を飲み切り開演を待つ。会場内に流れるBGMに時代を感じさせられていた。バンザイからglobe、そしてセロリが流れてきた瞬間少し吹いてしまった...。チョイスしたの誰なんだ...笑 というかお客さんの年齢層の広さにも驚かされた。まあでもそうか、当たり前だけど自分が知らなかっただけでめちゃくちゃ経てらっしゃるんだもんな...。スタッフによる場内アナウンスの約10分後、青山さん本人による再度のアナウンス...アナウンス?が流れる。会場の拍手やどよめきに合わせるように雰囲気を変えているのは流石だと思った。


開演。バックにこれまでのアーティスト活動を共にしてきたよぴぴん家バンドを引き連れてのライブ。1部はアルバムの曲順通りの進行で進む。正直なことを言うとアルバムが自分の好みかと言われるとそこまでではなかった訳だが、演奏が始まり本人が歌っている姿を観ているうちにその印象は少しずつ変わっていく。本人が拘り抜いた曲順と、その構成の変化、基本ミドルテンポ調を軸とした楽曲群に聞き入ったりユラユラと身体が揺れていた。打ち込みが軸の楽曲もオケを流してカラオケのようにする訳ではなく、生バンドとの同期でライブならではのアレンジへと変貌していた。

MCで遅れてきたお客さんをイジったり、コール&レスポンスで熱を上げさせたりとその姿は確かにアーティスト然としつつ距離感と親近感近めの様々な番組でも見かけるいつものよぴさんのようにも見えた。

中盤でカバー楽曲コーナーへ。何か聴いたことあるような気がしたもののアーティスト名と曲名が出てこなかったが、後に本人の口からハナレグミの"家族の風景"のカバーだったと告げられる。印象的なサビの歌詞が多分何処かで聴いたことがあったのだと思う。別名義の"サヨナラCOLOR"はとても有名だけど。自身もとても印象に残っている楽曲だと言っていた。

もう1つのカバーはボカロから。僕個人はほとんどボカロを通らずにここまで来てしまった為この楽曲についても知らなかったのだが(知らぬ内に聴いてはいたかもしれないが)、柔らかいアレンジが印象的だった。当人が多感な時期に聴いていただけあり、その楽曲への理解を現すようなボーカリゼーションだったと思う。

2曲ともアルバムに合わせるかのようなしっとりとしたアレンジになり自然な形で組み込まれていた。

"ツギハギ"終わりで一度捌けるよぴさん。ここでバンド隊によるセッションタイム。ここら辺も疎いが"Tell Me a Bedtime Story"という楽曲らしい。後のメンバーによるMCの際に"クインシージョーンズが..."と言った時、幾人から声が上がっていたような気がする(久石譲の名前の元ネタのミュージシャン)。

そこから流れるように"Sweetly Lullaby"へ。そして..."今日初めて私のこと観に来たって方も居ると思うんですけど、何で知ったかっていうこともある程度理解してるんで...折角なので"とよぴさんMC。いや...嘘でしょ...まさか...!

あのイントロが聴こえた瞬間、声にならない気持ちが飛び出しそうだった。だって...だってやると思わなかったんだから! 本人名義のライブだし、あくまで別物だし、ぼざろのイベントじゃないんだよ...それでも内心何処かやってくれないかな...と思っている自分も居た。だからこそこのMCの際にもう気持ちが感情が溢れ出てしまった...。本当に他のファンには申し訳ないがこれが1番聴きたかったまであった。結束バンドバージョンのアレンジやメロを軸としたアレンジでの演じた本人による歌唱...そこに居たのは"後藤ひとり"ではなく"青山吉能"だった。キャラではなく本人の歌唱で歌うそれは姿を重ねながらも別の形ではあったけど、それでも本人が歌うことに意味がある訳で、それを観れただけで十二分過ぎる程だった。僕個人としてはぼざろのライブイベントはどちらも落ちてしまったし、もう眼前で本人歌唱のこれを観ることも出来ないと思っていたから、こういう形で観ることが出来たのは本当に本当に嬉しかった...。ありがとう...。

そこからはアルバム本編の楽曲を続けて披露。流れで立つと思っていたけどずっと座りの状態でライブを観ていたお客さんを立たせて"みんなで手拍子しよう"とのMCの後にラストの"STEP&CLAP"。楽曲のカーテンコール感が自らが参加することで更に増しているような感じがした。1部終了。既に充足感に溢れる心地がした。


近くの椅子に腰掛け少し休憩。色々反芻したりしながら次の開場を待つ。入場。転換BGMの変更は無し。先程同様にアナウンスにて笑いを誘ってくる...。

開演。1曲目の"Sunday"は同様ながら、2曲目は"My Tale"と1部とはセットリストをガラッと変えてくる。アルバムの曲順は大事にしつつも、"こんなifもあったかな"という形での表現で、同様の楽曲でも1部と2部でバンドのアレンジがほんのりと変わっていたりしていて面白かった。
2部はこれまで演じてきたキャラの楽曲を披露。"コトダマン"の楽曲はアップテンポなナンバー。Bメロのところで所謂"パンッ、パパン、フーッ、パンッ、パパン、フーッ"の手拍子→手を離して上げるの動きをしたのだが意外と普通に楽しんでいる自分がいた...。"オタクが語彙力が無いのはコトダマンをやっていないからだ!"とそのアプリに対する熱い想いもMCで披露していた。

そしてまさかのアジカン第2弾、"鎌倉グッドバイ"。これは更に予想出来なかった...。"なんか...好きな曲なんですよね"、と言っていたけど、"ぼっち・ざ・らじお!"のアニメ最終回後の回にて家族からのメッセージが来た際に姉がめちゃくちゃアジカンのファンだということを言っていて、自ずとアジカンの楽曲に触れていたんだろうなというのが見て取れた。最初聴いていてえっ海岸通り!?...いや違うわと何故か勘違いしてしまったけど。

前述の通りWUG!時代のことを僕はよく知らないので、ここからの2曲というのは他の皆さんよりサラッとしか触れられていないのだけど何処か空気が変わったような気がしていた。1部同様最初は座って観ていた観客が"解放区"で着々と席を立ち始めて(なんか後ろで立て立てと言っている声も聞こえた)、気に押され立ち見になった。

機が熟したら観てみましょうかね...。


捌けた後はまたセッションタイム。ここも1部とは違う楽曲だったのだけど、なんて曲だったのだろう...。なんか印象的なフレーズに聞き覚えがあったんだけど。
その後はまた印象を変える入れ替わりのアルバム楽曲へ。オリジナル通りの曲順との対比でより刺激と緩和のあるテイストに。所謂"重い女シリーズ"である"moshi moshi"と"ツギハギ"はライブで映える楽曲だったように思える。怒涛の本編が終わり、アンコールへ。1部は本編のみだったがこちらでは鳴り止まない手拍子に出てくる一同。そこでよぴちゃんへのハッピーバースデーのサプライズ...の予定が1部でそういう件が無かった為既にお察しな感じだったがバンドメンバーからのシャンパンのプレゼントには驚いていた。"何渡すか迷ったけど、やっぱ酒だろうな"というチョイス。                                                                                                                                                                                                        
"アンコールはいらないんじゃないか"と本人は言っていたが、尻尾を少しだけと、客席からリクエストのあった"転がる岩"を再度披露。2度も聴けて嬉しかったです...。終演。浮き足立った気持ちと沢山味わえた気持ちとで何だか変な感じがした。

初めて参加した声優の方によるコンサート、素直に楽しめた。しっとりとした楽曲が軸だったからなのかもしれないが体揺らしてる人が少なかったのは意外だった。ペンラを持ってる人が腕を軽く揺らしていたりはあったけど。僕個人としては歌詞覚えていたとこは口パクしたりユラユラと動いていた。正直手ももっとグッと挙げたかったけど、なんかそういう感じでもないのかなと半分くらいの位置にしてしまった。どういうスタンスで参加したらいいのか...というのが分からなかったのでちょっと判断に苦しんでいたけど、それでも楽しかったな。でもまあ流石にテンアゲー!って感じで暴れてる人居たら摘み出されるか...笑

本人のコラムを参考に纏めていたけど、やっぱり考えて考えて考え抜いた先のこういうライブなんだなと。本当にお疲れ様でした。


横浜に戻り別のレコードを渡しに向かう。少しの雑談の後に次の場所へ向かおうとしたら、たまたま通りかかった知り合いに声をかけられる。こんなことってあるんだな...。また別で話をして別れる。都内に戻り新代田へ。えふえふるへ赴く。名古屋でcinemaのライブがあり辻さんはいらっしゃらなかったが買っておこうと思っていた音源をピックアップして軽く1人で打ち上がる。揚げ餃子めちゃくちゃ美味かったな...。タイミング合えばまた食べたい。良い具合の時間で店を出て帰路のバスへ。


初めての声優の方のアルバムを買い、イベントに参加し、そしてライブまで来ることになるとは...何となく沼ってしまう気持ちが多少なり判ってしまった気がする。自分がそっちを見ていなかっただけで、何かに焦がれるというのはアイドルでも、アーティストでも、バンドでも、その楽曲やそのアニメ、どんなものでも一緒なんだなと思った。もう少し色々掘り下げたいとも思えた。これからも陰ながら応援します。



1部と2部の合間で何となく聴きたくなって聴いていた。そういえば初期のミニアルバムまだ手元になかったんだよな...そのうち買おう。そういえば人伝に聞いたけど三井さんが結束バンドの編曲をする際にcinema staffの楽曲を参考にしていたらしい。