melancholy youth

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Andy Tanner


Xでフォロワーの方が"Laymen Terms"なるバンドの音源のリンクをポストしていて、何気なく聴いたところメロディックともインディロックともエモともカントリーとも捉えられるような多様な音楽性で、個人的にツボを刺激されました。どんなバンドか、と検索をかけていたところにボーカルであるAndy Tannerのbandcampが引っかかり、そこから更に調べ始め彼の他の活動について辿り着き、折角ならと忘備録的に纏めることにしました。



00年から活動を開始したのがLaymen Terms。これ以前からもメンバーはそれぞれバンドをやっていたようで、音源等見つけられませんでしたがAndyはLights Outというバンドでも活動していたようです。2006年までの活動の間Cadillac BlindsideをリリースしていたSoda Jerk Recordsと、現在まで運営が行われているSuburban Home Recordsから2枚のEPと2枚のアルバムをリリースしています。

バンド名の元ネタはLagwagonの楽曲から来ているのでしょうか。


こちらは1stアルバム。00年代メロディック/ポップパンクスタイルでキャッチーでアグレッシブな中に陰りのあるエモーショナルなメロディが響くサウンド

前述のポストに付随していた音源がこちら。2nd且つラストアルバムとなった本作は、これ迄の方向性から更に広がりを見せた意欲作。パンキッシュなサウンドは抑えめに、後のAndyのソロや活動でも感じられる聴かせるような展開やメロディの起伏がある楽曲に昇華。



Laymen Termsの活動終了後、程なくしてAndyはソロの活動を開始。Andy Tanner名義でアルバムを2枚、"Andyのバンド"という意味合いでのBandy Tanner名義で1枚リリースしています。

また、Deep Elm Recordsのエモ日記ことEmo Diaries Seriesにも"Andy Tanner & His Grand Piano"名義で楽曲を提供していました。

ソロの楽曲もバンドサウンドを主軸に、アコースティックギターの弾き語りや、他の楽器を起用しアレンジに華を添えつつ、歌心のある少し渋いボーカルがグッと全体を纏めます。また、名義にもあるようにグランドピアノを軸とした楽曲も多く存在しています。



ソロの1stから2ndまでのリリーススパンはおよそ10年と大きく開いているのですが、この間にもAndyは別のバンドを開始します。
2008年頃から存在していたHeadhum。オルタナティブロックなノイジーなリフが響くサウンドで、グランジ/ポストハードコアにも接近するアプローチのバンドです。

後に自身とのセルフスプリットもリリースします。単独作に比べるとひり付きは抑え目の楽曲を収録。


Laymen Termsと同郷且つ同じくSuburban Home Recordsに所属していたThe Gamitsのメンバーと共に始めたDwayne。カントリーやルーツミュージックを経過したindie punkなサウンドの楽曲。程良くキャッチーで聴き心地が良いです。

Gamits自体は日本盤が出ていたり来日公演も行ったことのあるバンドです。ライブ映像も残されていました。



Against Tomorrow's SkyとEl Toro de la MuerteのMike Nippに、Headhumや後にBandy Tannerとしても活動を共にするJonathan JohnsonとのバンドSalt of Sanguine。Headhumにも通ずる部分はありますがこちらの方がより開けた印象のあるサウンドで、独特な部分はありながらもシンプルにロックバンドとしてのアプローチを仕掛ける感じでしょうか。



本人の活動だけでなく、他の作品にも客演として参加しています。Laymen Termsと同レーベルに所属しているAndy Thomasのアルバムには"Never Be Safe"、"To Your Health"の2曲にピアノで参加。

こちらも同レーベルに所属していたNobodysの復活作となるHussyにコーラスで参加。



HeadhumのJonathanと、Stat DadやRedbushといったバンドで活動していたJ.D. Korpitzと共に現在はBandy Tannerとして活動。目下最新作となる3rdはこれまでの活動を通して行ってきたサウンドの要素を重ねつつ、落ち着きのあるサウンドに仕上がったアルバム。


本人のFacebookはありつつも更新されていないようで今現在の動向が掴みづらいのですが、昨年11月末の弾き語りライブの映像がアップされていました。Bandy Tanner名義でのライブとなります。



他にもバンドをやっていたり参加している作品があるやもしれませんが、現在調べる中ではこのような来歴となりました。他にご存知の方が居ればDMなりなんなりでご連絡いただければと思います。