melancholy youth

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Billy Cobb / Zerwee, Pt. 2


大好物第2弾


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Billy Cobb (@COBBTIMUS_PRIME) / Twitter


その音源が異様な盛り上がりを見せ日本ではサブスクオンリーだったものがまさかのCD化まで上り詰めたBilly Cobb氏のEP "Zerwee", その第2弾となる音源 "Zerwee, Pt.2" 今回はフルアルバムサイズでのリリース
weezerを捩ったタイトルの通り, 何とも言えないいなたくジリジリとノイジーなギターとキャッチーでギュッとなる切ないメロディが, 正にあの頃...所謂初期2枚の頃のweezerを体現していると話題になりました その報を見かけて聴いてみたら最初のイントロで思わず頭を抱えそうになってしまい声が聴こえた瞬間に崩れ落ちてしまいそうだった...あの頼り無さげなボーカルが完全にRivers Cuomoかと錯覚してしまいそうな程だった

そんな衝撃から1年経ち, この間にも幾つかの音源や楽曲を作り続けていた彼ではあったのですが早くも2つ目のZerweeが日の目を浴びることに まず何と言ってもジャケットよ...いやもうこれ完全にPinkertonかよ!と笑 上記動画のコメント欄によると安藤(歌川)広重による"近江八景 比良の山道"という作品とのこと 実際Pinkertonのアートワークも安藤広重の作品を引用していた訳ですが, ここまで再現しているとは...

で肝心の音源ですが, こちらの予想以上のクオリティと熱量が押し寄せてくるサウンドで, 本当に愛でしかないというか...先述のジャケットを含めPinkertonをコンセプトとしている今回のアルバムは確かに前作よりも何処か暗く陰りを見せるサウンドや長尺の楽曲, シンセやコーラスの重ね方まで, とことん突き詰めているのが伝わる
そんな中でも唐突なとたけけサンプリングが出てきてこれまた別の衝撃が走ったり, "Naita Aka Oni"ではアウトロに泣いた赤鬼の読み聞かせ音源のサンプリングが仕組まれていたりと飛び道具的なアレンジが随所に光る
"Naita Aka Oni"にしてもそうだけれど, 他にも"Orihime and Hikoboshi"なんて楽曲もあって日本への前作の反応を見てのことなのかななんて思ったり...
そういえばPinkertonには"Across The Sea"という日本のファンからの手紙をモチーフにした楽曲があるけれど, "Orihime and Hikoboshi"って楽曲はもしかして同じように離れ離れだけど繋がっている2人を表しているんじゃないんだろうか...? 何処までニクい演出を施しているというのか...

もうここまで来ると単なるオマージュではなくBilly Cobb本人の意地みたいなものすら感じる 最後のRivers Cuomoのサンプリングで"Woah Billy, great moves, Keep it up."なんて言ってるように編集してるのもweezerやRivers Cuomoに直接届く訳無いけど自分はここでこのサウンドをずっと待ってるんだよってメッセージのようだとも取れる 真相は本人にしか分からないけれど

とはいえ求めていたものがここにあった ずっと何か足りないって思っていた こういうことだったんだね...本当にありがとうBilly Cobb


最後に動画の概要欄に載っているBilly Cobbからのメッセージを載せておきます

(みんなにとって)待ちに待ったZerwee, Pt.2. 気に入る人もいるだろうけど, 1作目のようにアップテンポではないから, 1作目の方が好きな人もいるかもしれないね.
ギターの音色が意図していたものと全然違っていたり, 元々ドラムを生演奏する予定だったんだけど, 明らかにそうじゃなかったりと, このアルバムは完璧とは言えないんだ.
このアルバムに収録されている曲は本当に好きなんだけど, 元々意図していた通りの音を出すのはとても難しくて, これが現状のベストだったんだ. また最初のEPは期待値が高かったから, 今回の音源が期待していたものと違っていたらごめんね.
でもさっきも言ったように, 曲はすごく好きなんだ. もしかしたら将来的にはリマスター/再レコーディングして, 元々の音を再現したいなとも思っているよ.
今の状態でリリースする必要性を感じたのは, 完成させるまでには長い時間がかかってしまうし, (weezerのアルバムである)"Van Weezer"のリリースが無期限の延期になっていて, その穴を埋めるのが自分の役割だと思ったからなんだ.
今のところ他の人のサウンドに頼るのではなく, 自分のサウンドを探求していきたいと思っているからもうZerweeを作ることは考えていないんだ. もしかしたら将来的に素晴らしいアイデアや制作テクニックを思いついたら, Zerweeを3部作にするかもしれないけど, しばらくはそうはいかないだろうね. とはいえ, みんなに楽しんでもらえたらと思っているよ.