melancholy youth

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rockin'on sonic 2025


今年初めて開催されたrockin'on sonic、行って参りました。個人としてはライブサーキットには行ったことがあれど、フェスという形には縁が無く今回初めて赴くことになりました。やはりずっと好きで聴いてきたバンドや気になっていた面々がメンツに組み込まれていたということ、名前だけ知ってるけどこれまで触れる機会の少なかったベテラン勢等が一挙に並んでいたというのが大きかったです。


今回はこのような形に。

1/4
Luvcat
Friendly Fires
Jimmy Eat World
Wednesday
Primal Scream
St. Vincent
Pulp

1/5
Monobloc
The Jesus and Mary Chain
Digitalism
Manic Street Preachers
The Lemon Twigs
Death Cab for Cutie
weezer

という形で回りました。上手い管理が出来ずThe Snutsを見逃してしまったり、weezer前列側で観たいが為の待機でCigarettes After Sexを見逃してしまったことが勿体無かったなとは思うのですが、それ以外の面々は少しでも観ることが出来て良かったです。


初日はFriendly Firesで思わず爆踊りしてしまったり、St. Vincentの孤高のインダストリアル感を喰らったり、Pulpのリアルなブリットポップ(ほんのりギターポップ/パワーポップも感じたり)を体感出来たことが良かったなと。

そんな中でWednesdayがかなり良かったです。個人的にこの数年ずっと知ってはいたし、中でもメンバーのMJ Lendermanのソロでの飛躍もあり(ロキソニ後にFEVERでのイベントも開催されてました)その流れを受けて彼ら彼女らもより知名度が上がっていたように感じますが、ここに組み込まれるとは...!という感じで観れて嬉しかったです。ビッグネームが名を連ねるこのメンツの中でインディロック感が強くノイジーでカントリーでオルタナでなサウンドにボーカルKarlyの叫びがあって良い意味で浮き彫りだったというか。


そして何よりJimmy Eat World! ずっと来日を逃していたし、次回こそは観ておきたい...!と思っていただけにここに入ってくるかという感じで嬉しかったです。ベタだけどやっぱり"Sweetness"でテンションがブチ上がったり、"Work"で緩急を付けるテイストにグッときたりしていました。"Something Loud"等の近年の楽曲もやりつつ、"Bleed American"期の楽曲中心のセットリストでした。中でも"If You Don't Don't"で少しだけ心がキュッとなってそんなつもり無かったのにほんのりと涙腺に来ました...。

"Lucky Denver Mint"聴けたのも地味に嬉しかったですが、もう少し初期曲もやって欲しかったななんて思ったり。"Rockstar"とかStatic Prevails期の曲とか聴きたかった。ワンマンの方ではやってたんでしょうか。そういえば会計目前でBleed AmericanのTシャツの欲しかったサイズ売り切れたの悲しかったです...。


2日目、Monoblocは00年代後半のようなポストパンク経由のインディロックといった具合でそれこそ音楽雑誌とかを参考にしていた中高時代を思い出して少し懐かしくなったり、Digitalismでまたも爆踊りしてしまったり、ジザメリは思った以上に電子音も感じられるノイジーなセットでこういう感じなのか...と思ったり、マニックスは安定感の感じられるサウンドでこういうバンド観れるのありがてえ...となっていました。

The Lemon Twigs、近年個人的にギターポップ/パワーポップ関連のバンドを掘ったりCDを買ったりしていた流れもあり観るのを楽しみにしていました。去年頃からよく名前を見かけていたのでここ数年の歴だと思っていたのですが、コロナ以前に2度程来日公演を行っていたということで既に知名度もかなりのものだったのだなと。

エヴァーグリーンでジャングリーなギターサウンドで、コーラスの入れ方などそれこそBeatles等の60'sロックを彷彿とさせる回帰的なソレでずっと心地良い気持ちでいました。軽く身体が揺れ動いてしまう感覚。ずっと観ていたかったです。


いそいそ移動してきて遂にデスキャブ。前回の伝説的なフジロックでの来日から約4年半、久しぶりの来日公演で遂に観ることが出来ました。目的の一つと言っても過言では無かったでしょう。昨年まで"Transatlanticism"再現のツアーをBenの別プロジェクトであるPostal Serviceとのダブルヘッダーでやっていたこと、そして年明けすぐの開催ということもあり楽曲への期待がかかっていましたが、3曲目で遂に"The New Year"が。これはシンプルに嬉しかった。前半は近年の楽曲中心に、後半は"Tiny Vessels"から"Transatlanticism"への流れからPlans, Narrow Stairsといった00年代後半期の楽曲によるセットリスト。
高校生の頃にデスキャブを勧められて、それでカラスのジャケのアルバムを買って聴いてみたものの最初こそピンとは来ていなかったのですが、そこから十数年経ちタイトル曲が眼前で披露された際に感慨深さで涙が溢れてしまいました。あまりにも美しい光景だった。観れて良かった。


そして最後はweezer。前回の来日の際はオールタイムベストのような内容で満足度が高いものではあったけど、今回はブルーアルバム30周年を記念したツアー真っ最中という中でのコンセプチャルなセット、ということでブルーアルバムの楽曲は勿論、どんなセットになるのだろうと楽しみにしていました。
冒頭からツアーコンセプトの映像が流れ宇宙服での登場からライブがスタート。"Pork and Beans", "Island in the Sun", "Beverly Hills"等シングル楽曲をバンバン披露していく。そんな中ちょっとした打ち合わせの後"You Gave Your Love to Me Softly"が。こういった楽曲をサラッと組み込んでしまうのがニクい。そこからの"Perfect Situation"。前回聴くことが出来なかった楽曲だっただけに喜びが一入でした...そりゃ涙も溢れます、だって本当に好きな楽曲だったんだもの。
コンセプトの映像(宇宙船のパーツを回収せよというミッションのもの)が流れ続くは"Pinkerton"ショートセット。"Pink Triangle"でまたもグッと来ている中始まった"Across the Sea"でまたも崩れ落ちた...前回はRiversによる弾き語りでの披露だった為ようやくバンドセットで聴けた嬉しさがまた一入で涙...骨身に染みました。
某ドラマパロ風味のコント...から始まるは怒涛のブルーアルバムセット。もう全部知ってるし最高が約束された楽曲群で一気に盛り上がる。前回はメドレーでフルで聴けなかった楽曲も全編しっかりと聴けて大満足。最後の大長編"Only in Dreams"で締めてアンコールも無し。本当にあっという間に過ぎ去りました。
前回よりRiversの日本語MCが少なめにも感じましたが、コンセプチャルな内容に合わせてのアレコレが仕込まれていたわけだし致し方ないのかなと。それでも"ちょっと待って"とか"ごめんなさーい"とか"このやつ"とか言ってたのはほっこりしました。

フェス用のセットということで他の来日公演よりも若干少なめの楽曲群、ということでブルーからは"No One Else"と"The World Has Turned~"がカットされていたりと少し残念ではありましたがそれでもしっかりと楽曲を堪能出来るライブだったなと思います。
いつの間にかパットがレフティ用のドラムに変わっていたこと、デスキャブのBenが捌ける際のMCで"次はweezerだよ"と言ったことの返しでRIversが"ありがとうDCFC"と応えていたこと。そして大好きなバンドはずっと変わらずにそこに居てくれたこと...新しい面も感じさせつつ安定のライブで今回も本当に観れて良かったです。


脚が持たなかったので途中で休憩を挟んだり観たいアクトに全振りする為に待機したりと、全組をしっかりと観き切ることは出来なかったのですが、他のフェスに比べ2日間で16組 (1日当たり8組ずつ)と出演者数を絞っていて、ステージ数も2つのみとフェス慣れしていないビギナーの方にも優しい気がしました。人は沢山居ましたが(2日券は売り切れたそう)、ルートも分かりやすく休憩ポイントやトイレの数も確保されていました。ステージ数が少なかったからかフロアも大きくてゆったりと観ることが出来たように感じます。台湾まぜそばとかアイスクリームとかのフェス飯も少しだけ食べれたので良かったです。休憩コーナーは良い匂いが充満してました。

本当に良いイベントだったなと思います。今後定期開催されるかは分かりませんがまた次回開催の際にも赴くことが出来ればなと思います。
次回開催の際はどんなバンドが来るのでしょうか...個人的にはFeederとかTravisとか、Dinosaur Jr.とかCloud Nothings辺りが来てくれたら良いなと思っています。