melancholy youth

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Modern Chemistry / Everything In Gold

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ニュージャージーニューブランズウィックの3ピースバンドModern Chemistry
これまで3枚のEPをリリースし, 待望のフルアルバムをリリース
今回アルバムのプロデュースに前作"Dreaming Adjacent"から引き続きTaking Back SundayのAdam Lazzaraを起用
11曲約41分, 一気に駆け上がっていく


思わずボーッとしてしまうような心地良いギターのフレーズからアルバムは幕を開ける
少しずつ溶け込んでくるコーラスと, タムの鼓動のようなビート 肉付けされていく楽曲に思わず胸が高鳴っていく
そしてついに爆発してしまった楽曲で拳を天に掲げ見上げながら, こう叫ぶ
"全ては金色の中にあるんだ"って

このアルバムはダイナミズムという言葉を体現しているような, そんなアルバムだと思う
これまでの彼らにも大胆なアプローチがあったと思うけれど, 今回のアルバムはよりその面が強固に現れている
躍動感溢れるようなドラミングや, ググッと引っ張っていくようなギター
サビでそれまで溜め込んだエネルギーを一気に爆発させるような展開は如実にそれを表している

しなやかに, そして力強く, 推進力に満ち溢れた楽曲たち
そんな中でトリッキーに流れ込んでくる"It's Been A While (Demons)"
ファンキーで体を小刻みに揺らしてしまうようなビート 急に入り込んでくるこのサウンドは良い意味で期待を裏切られた
キャッチーかつ心地良くヌケの良いサビ〜間奏パート
それまでの楽曲とはアプローチは違えど, 彼らの多様性が伺える

今回の白眉は"St. Rain"であろう
終盤の"A Whoo"というコーラスで思わずグッときてしまった
ロディアスに響き渡るこの楽曲は, 優しげで柔らかい雰囲気が全体を覆っている
力強くも, 何処か切ない気持ちにさせられる1曲


盛り上がりを見せつつも, フェードアウトのような形でこのアルバムは終わっていく
まるでまだ続きがあるかのように...

まだそれを描いている途中なんだろう
彼らが次の場所まで辿り着くかなんて僕には分からないけど, 一先ずはここまで

"全ては金色の中に"

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