melancholy youth

since 2016.6

awakebutstillinbed / what people call low self​-​esteem is really just seeing yourself the way that other people see you

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Jr. Adelbergというバンドが居た カリフォルニアはサンノゼという街で活動していた4ピースのバンドだ
バンドはepとアルバムをリリースし, 昨年活動を止めてしまったが, このバンドでボーカルをとっていたshannon taylorは歌を, そして叫び続けることを止めなかった


"起きてもベッドの中で横たわっている"という名前を冠したこのバンドはshannonのソロプロジェクトとして新たに活動を開始した
目を引く長いアルバムタイトルやバンド名は歌詞からの引用のようだ "低自尊心というのは、単に他人が自分をみているように自分自身を見るということ"という自らを封じ込めるかのようなタイトルが全てなように感じられる

アルバムは少しずつ日が昇っていくようにゆっくりと幕が開けられる ポツポツと呟くかのように歌い始めると, 段々と熱を帯び始める そしてその熱が一気に昇華され叫び声と共に放出される
楽曲が静寂から唐突に盛り上がりを見せるというのはどのバンドやアーティストの楽曲にも使われる手法だが(個人的にこのような手法の楽曲は好きなものが多いのだけれど), この"opener"からは溢れんばかりの熱量や想いがひしひしと伝わってくるようで聴いていてどうしようもない気持ちになってしまう

"あなたは正しいけど, 私は良くなくてごめんね 次話す時は泣かずに平穏でいるよ だってそれが“欲しい”んじゃなくて“必要”だから 私は他の誰かにならなきゃ"
自分を押し殺すような歌詞が爆発した楽曲と一緒になって突き刺さってくる


youtu.be

アグレッシブでダイナミック, 時に柔らかく変化するサウンドとメランコリック, そしてメロディアスなギターが奏でるフレーズは聴いていてとても揺さぶられる
そしてその上に乗るshannonの何処かティーンネイジャーのような歌声と叫びはとてつもなく少し痛々しく, そして悲しい
自らのサウンドスタイルを"extremo"と呼んでいるようだ 究極を意味する本来の"extreme"ではなくミススペルの方の"extream"とemoを合わせた"(不)完全なエモ"と言ったところだろうか

自らを否定し自分自身を傷つけたり, かつての友人(だったもの)を憎んだり, 退屈な日々を綴ったり, 分かり合えない想いを吐露したり...どこに行く宛もないような気持ちがとても心を抉ってくる
このサウンドと叫びがそんな想いをグシャグシャに吐き捨てるように曝け出し, 清々しい程にまで感じてしまう
ドロドロとした感情も, 激しさで誤摩化してるかの様で少し虚しくもあるが, とどめられないこれを楽曲にぶつけることで相殺しようとしていると思うとまた切なくなってくる
アルバムのリードソングである"life", "私は自分を取り戻せなかったよ"なんて叫びながら吐かれる言葉に思わず嗚咽が漏れてしまいそうになる


メロディのキャッチーな部分も性急に進むビートもどうにかなってしまいそうな想いも, 何処までも感情的でそしてとても苦しく切ない
フラッシュバックするような辛さも, 逃れられない事柄も痛みは伴うけどshannonは全て飲み込んでそして吐き出していく このextremoサウンドと共に


i couldn't get my life back, i didn't stand a chance. all the pain within my past weighs heavy on my heart. the euphoria won't last, it'll tear your life apart.