melancholy youth

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Cloud Nothings / Life Without Sound

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Cloud Nothings, 4枚目のフルレングスアルバム
元々はフロントマンDylan Baldiのソロプロジェクトとして始動したこのバンド, 初期の宅録音源をまとめた"Turning On", そしてよりカラフルに所謂USインディロックらしい遊び心に溢れたセルフタイトルの1st
アルビニプロデュース, それまでの音楽性から一気にダウナーに変貌を遂げた2nd
メンバーが減り, よりノイジーにより野性的なサウンドへと押し進めた3rd...と方向性を変化しつつも歩みを進めてきた彼ら
個人的には2ndアルバムから彼らを聴き始めたクチなので, 逆に初期の方が新鮮だなと思ってしまうのですが...笑

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そして今作 新たにギタリストが加入して再び4ピース体制へとシフト
それまでのトゲトゲとしたサウンドから, カラッとしたメロディアスなサウンドへと変化
ガレージ, オルタナティブロックな面を残しつつも, メロディが際立つクリアな音色に仕上がっています
柔らかさやメロディの感覚は初期の彼らを彷彿とさせるようです

"もう早い曲を書くことは出来ないだろう"とDylanは言ってたようですが, 確かに今作はこれまでの楽曲よりトーンダウンした楽曲が基調となっています
しかしながらこの"Darkened Rings"の爆裂っぷり...激しく叩かれるドラムとギターの歪んだノイズが性急さをより引き出していて, そんなことないじゃないか!と思わせられます

今作はこれまでより1曲1曲が濃く出ていて, バラエティに富んだアルバムになっています
カッチリとした方向性だったように感じる前2作と比べると, だいぶレンジが広がったように感じます
叫んだりがなって歌う面もあったDylanはよりクリーン寄りな歌声に
サウンドに埋もれていた部分もあったボーカルが前面に出るようになり, 所謂歌モノに若干ながら接近したようにも感じます

サウンドに染み込まれたこれまでのエッセンスを抽出して, 昇華された本作
深化していった彼らの歩みを紐解いたかのようなアルバムで, 何処か区切りを感じさせるよう...
とはいえこれからも歩みを止めないで進んでいくことでしょう, アートワークに広がる海を航海するかのように...

一先ずはこの素晴らしいアルバムと共に, 次の到着を待ち続けて


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